県教委「組合の要望は、どれも当然のこと」

先日、新聞報道もあったように、岐阜県内でも多くの公立中学校が修学旅行で大阪万博を訪問することがわかっています。
大阪万博については「基準値を超えるメタンガスの放出」、「休憩場所が不十分」、「熱中症を防ぐ日陰・休憩場所が不足」、「会場へのアクセス手段が限られ、緊急時の避難が困難」などの問題が指摘されているため、保護者や生徒の中には不安を抱く方もいます。実際、大阪府内であるにも関わらず、不参加を決定した自治体もあります。
各学校が教育活動を行うにあたって、児童・生徒の健康や安全に配慮するのは義務であることから、予想される事態に対応できる計画・実行が求められます。
以上のことから、子どもたちの安全を守る立場から、各市町村教委を通して各学校に要請をするよう、岐阜県教育委員会に要望しました。
県教委は「組合の要望は、どれも当然のこと。大阪万博でなくても、修学旅行に置いては安心安全が前提であり、保護者の不安に応える必要がある。各学校の校長が適切に対応すべきと考える」などと答えました。
2025年4月11日
岐阜県教育委員会
教育長 堀 貴雄 様
岐阜県教職員組合
執行委員長 長谷川督翁
要 望 書
貴職におかれましては、岐阜県の教育の向上にご尽力いただいていることに敬意を表します。
さて、県内の公立中学校39校が修学旅行で大阪万博を訪れる計画であることが先日報道されました。
大阪万博については、「基準値を超えるメタンガスが放出されている」、「休憩場所が不十分で、熱中症を防ぐ日陰・休憩場所が不足している」、「会場へのアクセス手段が限られており、緊急時の避難が困難である」などの問題が指摘されているため、保護者や生徒の中には不安を抱く方がいます。実際、開催地の大阪府内であるにも関わらず、不参加を決定した自治体もあります。
各学校が教育活動を行うにあたって、児童・生徒の健康や安全に配慮するのは義務であり、予想される事態に対応できる計画・実行が求められます。
つきましては、大阪万博を修学旅行等で訪れる学校に対して、子どもたちに対する安全安心な教育活動が実行されるとともに、保護者の不安を解消できるよう、以下の指示や指導をしていただきますよう要請します。
< 要 請 内 容 >
1. 保護者や生徒に対して、大阪万博訪問の意義や魅力などを説明するだけでなく、指摘されている様々な問題点も説明すること。
2. 懸念されている以下の事柄に対して、学校としてどのような対策を講じるかを十分に検討し、保護者や生徒に十分に説明して理解を得ること。
・基準値を超えるメタンガスが放出されていて、火がつけば爆発する恐れがあること。
・広大な会場であるにもかかわらず日陰・休憩場所が不足しており、熱中症が発生する恐れがあること。
・会場へのアクセス手段が限られており、緊急時の避難が困難であること。
3. 参加に対して否定的である生徒や保護者に対して、参加を強制しないこと。
4. 可能な限り代わりとなる訪問場所を設定し、選択可能とすること。
5. 学校として会場の下見を十分におこない、緊急時の対応を検討すること。
6. 大阪万博で重大な事案が発生した場合は、躊躇なく訪問を中止すること。
以上
県教委の回答(要旨)
- 修学旅行は市町村教委の指導のもとで学校長の責任で決定していくことになっている。
- 県教委は、指示する立場にないが、危険性などの情報は収集している。
- 組合の要望については、どれも当然のことと考える。大阪万博でなくても、修学旅行に置いては安心安全が前提であり、保護者の不安に応える必要がある。各学校の校長が適切に対応すべきと考える。
- 県立学校が大阪万博を訪問する情報は届いていない。
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匿名 (月曜日, 14 4月 2025 15:58)
岐阜市内の中学の保護者です。9月の修学旅行が既に2年生の終わりに万博に決まっており支払いも済んでおります。現在上記のような追加説明ありません。今回初日の万博の酷さを見て本人も万博に行くことに不安があり、せめて市内観光か万博かの選択制にして欲しいと思っています。学校側が9月のまだ暑い中、大雨かもしれない中、メタンガスが危険な中、万博へ行くことについてもっと検討し直してくれたらと思います。