昨年10月、文科省は「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」を公表し、小中学校での不登校が前年度比15・9%増に達したと明らかにしました。細かく定められた現行の学習指導要領の下、かつては子どもたちと自由に活動できた教師も、教科書の進行や事務、保護者対応に追われ、子どもと触れ合う余裕が失われています▼公立学校の教職員による精神疾患休職者は過去最高となり、その要因は児童生徒指導、対人関係、事務業務であると言われています。さらに、全国で未配置の教職員数は小学校、中学校、高校など合わせて4739人と過去最多となり、「教育に穴があく」状態は悪くなるばかりです▼いま必要な事は子どもたちが安心して学び遊べる場を整備することです。「一人1台端末」やDXなどに頼るのではなく、教育予算を増額し、子どもの声に耳を傾けて受け止める生身の教職員を増やすことと、長時間労働解消が不可欠です。国は現場の状況を直視し、早急に学校現場の「働き方改革」に取り組むべきで、これが子どもたちの未来を守ることになるはずです。
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