ほんりゅう 2024年5月20日(奥村)

娘が中学校に入学した。この地域は中学校の部活動が実質的にほとんどなく、スポーツや文化活動がしたければ保護者主体で運営する「クラブ」に所属することになる。彼女は吹奏楽クラブに入りたいと言う。活動場所は中学校だが保護者運営であり、送迎、鍵の管理、活動中の見守り、大会や各種行事への楽器の運搬など、平日の夕方や土日に親が関わらざるを得ない。仕事や下の子の世話などとの両立が難しく、吹奏楽をやらせてやることはできなかった。彼女は落胆し、涙を流していた▼部活動の地域移行には様々な利点があり課題もある。生徒数の減少で学校単位の部活動は存続できなくなってきている。教員の負担も軽減しなくてはならない。地域移行が進むと、親の支えがなければ子どもは参加を諦めざるを得ないのが現状である。中学生が様々な活動をする環境を早急に整えなければならない。教師にも親にも押し付けない環境を。子どもが涙を流さなくていい環境を▼吹奏楽クラブには参加させてやれなくても、何か練習してできるようになる経験をしてほしいと思い、娘にギターを教え始めた。彼女はあいみょんの「マリーゴールド」を弾きたいと、練習に励んでいる。

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