ほんりゅう 本気ですすめたい「長時間勤務解消」(長谷川)

 

 文科省の「中学高校の部活動に休養日設定の提案」に前後して、岐阜県教委も「岐阜県中学校運動部活動指針」 を発表した。この中で「朝練開始は自主練習を含めて7:30以降」「平日に1日以上、土日のいずれかを休養日に」「教員は1週間に2日間の休養日」など、具体的内容で生徒と教員に対する配慮がなされていることを評価し、今後の確実な実行を期待したい。この方針には、「もっと活動したい・勝ちたい」生徒や教員からは不満が出てくることが当然予想される。自分自身、若いころから生徒と一緒に汗を流すことを喜びにしていた。一方で、長すぎる・厳しすぎる部活動のため、学習の妨げとなったり、心身の不調をきたしている生徒や教員が少なくなかったりする。「生徒のため」の善意は、生徒と自分の首をしめることにもなりうる。どんなに好きな事をしていたとしても、気力と体力の限界を超えると嫌いな事に変わる。限界に達している教員の長時間勤務解消のための「業務の削減」として、研修や研究指定、会議の見直し等とともに部活動の見直しがすすむよう、意識改革も含めて教員間で合意ができたらと思う。最後に、法的には「勤務時間外の部活動指導は公務外であるため業務として命ずることはできず、教員の自発的行為」とされていることを確認しておきたい。