私たちはあきらめない・安全保障関連法成立に抗議する声明

 安倍政権は、安全保障関連法(いわゆる戦争法)を成立させました。私たち岐阜県教職員組合は、これに強く抗議し、戦争法の撤廃を求めます。


「どうして国民の声をもっと聞かないのか」「日本が殺し、殺される国になってしまうのではないか」「自衛隊員の命は守られるのか」「日本のリスクは本当に高まらないのか」


 安倍政権は、こうした国民の様々な不安や疑問の声にまともに答えようとしないばかりか、国会での答弁が二転三転したり、まともに答えられなかったりするなど、最後まで迷走しました。さらに、ほとんどの憲法学者による憲法違反であるとの指摘も安倍政権は無視しました。その挙句、最後は数の力で採決を押し切ったことは、まさに国民主権・民主主義の破壊以外の何ものでもありません。


 しかし、この戦争法反対の運動は、今までにない新しいものでした。団体からの要請ではなく個人として行動する人たちが主流となり、戦争法阻止の一点で結びついた人々が国会前に連日集まりました。無関心と言われていた若者がデモの先頭に立ち、会社員もママも、学者や文化人も、お年寄りから高校生に至るまで、幅広い人たちが一緒になって行動しました。東京や大都市だけでなく、全国いたるところで様々な運動がくりひろげられました。近年、これだけ広範な反対運動があったでしょうか。これこそ、この国の民主主義の大きな可能性です。


 私たち岐阜県教職員組合は、『教え子をふたたび戦場に送らない』のスローガンのもと、この戦争法の成立を阻止するため全力を注いできました。しかし、法案が可決されたから終わりではありません。むしろこれからが正念場です。


 私たちはあきらめません。岐阜県教職員組合は、今回の反対運動に結集した広範な人たちと力をあわせ、戦争法を廃止する運動、戦争法を使わせない運動に全力でとりくみます。


 皆さんに呼びかけます。かつて日本が始めた戦争に対して「あの時どうして止めてくれなかったの」と問われた教職員の悔恨を再び味わうことがないよう、岐阜県教職員組合とともに力をあわせましょう。


2015年9月19日 岐阜県教職員組合